まさかのロック

まさかのロック

娘の健診の為、車で出かけた時の話です。
その日、私は1歳の娘を車に乗せ、娘の健診へ出かけました。赤ちゃんを連れて出かけることにまだまだ慣れていなかった私。車に乗せるだけでもドキドキです。
ようやく健診を受けるセンターに到着しました。
エンジンを止め、まずは運転席のドアを開け、そして閉めます。次に、後部座席にいる娘を降ろすため、後部座席の扉を開きます。チャイルドシートから娘を降ろし、抱っこし、ドアを閉めます。最後に、貴重品等が入った鞄を取ろうと助手席のドアを開けようとしたその時、なぜだかピピッと音がし、車の鍵が閉まる音がしました。5年ほど乗り続けている車です。その音には聞き覚えがあります。ドアの外側についているボタンを押し、鍵を閉めた時になる音です。ですが、その時点では車の鍵は貴重品と共に車の中の鞄に入っています。そんな状況で鍵が閉まるわけがない!と思い、ドアを開けようとしてみましたが、やはり鍵はかかっていました。先ほどの音は間違いなく、私の車から鳴った音だったのです。その時点でもまだ状況が把握できず、そんな訳ない!と再度ドアを開けようとしました。が、やはり開きません。試しに、とドアについているボタンを押してみます。ピピッと、ロックした際の音がします。スマホももちろん鞄の中です。娘が中に閉じ込められなくてよかったー!という安心感もあり、数十秒ほど頭の中が真っ白になりました。が、ふと、健診の指定された時間が近づいていることに気づき、一先ず健診を受けに行きました。車のことが気になりすぎる状態で受ける健診。残念ながら、「えぇっ!娘ちゃん特大だねー!」と言われたこと以外、何も記憶には残っていません。
その後、センターの方に事情を話し、鍵のレスキューの人にきてもらい鍵を開けてもらうことになりました。レスキューの方が到着するまでの間、2時間ほどベンチで娘と待つことになりました。お茶やお菓子、娘のお気に入りのおもちゃなどは全て車の中です。泣きそうになる中、センターの方が飲み物やおもちゃなどを持ってきてくださり、こまめに声かけもしてくださりと、皆さんのおかげで心穏やかに待つことができました。
レスキューの方が到着し、スマートロックタイプの鍵はたまに誤作動を起こすことがあるんだよね、と仰っていて、本当に娘が中に閉じ込められなくてよかったと改めて心から思いました。
そんな娘も、今では中から鍵も開けられるくらい大きくなりました。ですが、まだ小さかった間、私は、運転席から降りる際には必ず鍵を持つか、運転席を開けたまま娘を降ろすように心がけていました。小さな赤ちゃんを車に乗せている人たちには是非とも知っておいて欲しい話です。

本当にあの時、娘を降ろすことができていてよかった、と今でも時々思い出します。

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